バットマンの有名なヴィランの一人リドラー(Riddler)。「?」マークがトレードマークの知能犯の人物像に迫る!
Batman #23.2: The Riddler (Cover: Guillem March) ©DC Comics.
リドラーはどんな人物?
リドラーは、本名をエドワード・ニグマ(あるいはエドワード・ナッシュトン)といい、ナゾナゾを好み、現場に謎を込めた手がかりを残したり、難解な犯罪予告をしたりせずにはいられない男である。本名のイニシャルを取るとE・ニグマ=エニグマ、つまり「謎」という意味になる。バットマンのヴィランの中でも最古参の一人で、?マークをあしらった緑のコスチュームに身を包み、なぞなぞやクイズを仕掛けてはバットマンを困らせてきた。知能の高さはDCユニバースの中でもトップクラスで、スーパーパワーを持たないリドラーにとって頭脳こそが最強の武器である。その知能の高さとショーマンらしい性格から、劇場型犯罪の首謀者として描かれることも多い。映画やドラマでも何度も実写化されており、ジョーカーやペンギンと並ぶ人気ヴィランの一人である。
1948年のDETECTIVE COMICS #140と#142でビル・フィンガーとディック・スプラングによって生み出されたリドラーだが、すぐに人気ヴィランの仲間入りを果たしたわけではなかった。しばらく再登場の機会には恵まれなかったが、1965年にBATMAN #171でついに再登場。同じ頃にTVドラマ『バットマン』の第一話にも登場したことで一躍バットマンを代表するヴィランの一人となった。その後もコミックスで何度も登場し、1995年の映画『バットマン フォーエヴァー』、2014年からスタートしたTVドラマ『GOTHAM/ゴッサム』など実写作品でも度々メイン・キャラクターとして描かれてきた。バットマンの最新映画『THE BATMAN-ザ・バットマン-』にもメインのヴィランとして登場する。
リドラーの特徴は…?
外見
リドラーは、紫を挿し色にした緑のコスチュームを身につけており、登場当初からこの配色がリドラーの服装の定番となっている。コスチュームのどこかには「?」マークがあしらわれていることが多く、服全体に散りばめられていることもある。多くの場合紫か緑のアイマスクをつけているが、サングラスをかけている時期もあった。初期は緑のタイツに紫のベルトとアイマスクというコスチュームだったが、現在は緑のジャケットを羽織ったスーツスタイルに緑のハットをかぶっている姿で描かれることが多い。M字に剃り込まれた髪型が初期からの定番だが、最近は「?」型のモヒカンヘアーにしたりもしていた。
能力と武器
リドラーは特別なスーパーパワーは持っていないが、ずば抜けた知性の持ち主で、頭脳対決ではバットマンとは互角どころか一歩先を行くこと戦いを見せることもある。その頭の良さを生かして様々なガジェットを作り出し、武器として使ってもいる。中でも「?」マークをモチーフにした杖はリドラーのアイコンともなっており、様々な装置の起爆スイッチになっていたり、時には電気ショックを繰り出したり、ライフルが仕込まれていたりもした。また、身体能力もそれなりに高く、杖を使った格闘を展開することもあった。そのほか、盗みのスキルや脱出術なども兼ね備えている。
その一方で、謎に固執しすぎるあまりそれが失敗を招くこともあり、リドラーの一番の特徴であると同時に最大の弱点にもなっている。
起源<オリジン>
1948年に初めて描かれた時は、学生時代にズルで学内のパズル・チャンピオンになり、そのままパズルを扱うイカサマ師となる…という出自で描かれた。人を騙すことを得意にしていた彼は、騙しのスキルで盗みを行う悪党「リドラー」になることを思いつき、バットマンに難解なパズルを出題して翻弄した。
DCユニバースの世界観がリセットされた後の1989年にSECRET ORIGINS SPECIAL #1で、TVのインタビューに答えるという形でオリジンが更新された。テレビカメラの前で、自分の才能を犯罪に活かし、名声を手に入れるため、バットマンに初めて戦いを申し込んだ当時のことを、得意のなぞなぞを交えながら思い返す。忘れ去られたヴィラン達や、今の犯罪がより残忍になってきていることを嘆き、おなじみのスーツを脱ぎ捨て、再びかつてのタイツのコスチュームを披露する。繰り広げられるリドラーの狂言に、TVクルーは十分な撮れ高を確信していた。
さらに、2014年には再びリドラーのオリジンが更新された。ブルース・ウェインがバットマンになる直前のストーリー『バットマン:ゼロイヤー』が展開され、ゴッサムシティ全体を恐怖に陥れる天才策士として、バットマンとの深い因縁が描かれた。
リドラーと関係の深いキャラクター達
バットマン:言わずと知れたゴッサムシティのダークナイト。リドラーが最も戦ったスーパーヒーローであり、幾度も窮地に陥れた。
ペンギン:リドラーと同じく歴史の古いバットマンのヴィラン。古参のキャラクター同士、コンビを組んで描かれることも多い。
クエリー&エコー:リドラーの助手として登場した女性コンビ。
エニグマ:リドラーの娘を名乗る人物で、デスストロークによってティーン・タイタンズの別動チーム「タイタンズ・イースト」にスカウトされた。のちにリドラー本人とも行動しているが、本当にリドラーの娘なのかは不明。
リドラーの登場するコミックス
数多あるリドラーのコミックスから、有名なエピソードをいくつか紹介!
リドラーの初登場回!
まだまだある、リドラーの登場コミックス! ・ドラマ『怪鳥人間バットマン』 ・アニメ『バットマン』 ・映画『バットマン フォーエヴァー』 ・ドラマ『GOTHAM/ゴッサム』 ・映画『THE BATMAN-ザ・バットマン-』
The Riddler / Crime’s Puzzle Contests
Detective Comics #140 (Cover: Win Mortimer) ©DC Comics.
(DETECTIVE COMICS #140, 142/1948年)
学生時代に授業でジグソーパズルを最速で完成させ、周りから一目置かれたエドワード・ニグマだったが、実は事前に完成図を盗み見るというズルをしての結果だった。大人になった彼はパズルの開発で生計を立てていたが性格は変わっておらず、彼の作るパズルもイカサマの賜物で、そうして挑戦者から金を騙し取っていた。そんな人を欺くことに長けたニグマは、自分のパズルで警察も騙して盗みを働こうと思いつき、?マークのついた緑のコスチュームを身につけ、リドラーとなる。クロスワードパズルでバットマンに挑戦を仕掛けたリドラーは、バットマンの裏をかいてまんまと最初の銀行強盗を成功させた。その後も様々な難解な仕掛けを使ってバットマンを翻弄し、次々と盗みを行うリドラー。バットマンとロビンは、この小賢しい悪党をいかにして捕まえるのか!?17年の時を経て、再登場!
Remarkable Ruse of the Riddler!
Batman #171 (Cover: Carmine Infantino) ©DC Comics.
(BATMAN #171/1965年)
バットマンに捕まり服役していたリドラーが出所した。バットマンとの再戦を願う彼は、更生したふりをしながら新たな戦術を練っていた。バットマンがギャングを捕らえるのに協力し、誠実さをアピールしたリドラーは、その後もバットマンになぞなぞを送り続ける。バットマンはその度にリドラーを追い詰めるが、そこには事件はなく、いつも勘違いで終わってしまう。犯罪を犯さずにバットマンを翻弄し続けたリドラーが、バットマンとの再戦に向けて仕込んだ次の仕掛けとは!?そして、バットマンはリドラーのトリックを見破れるのか。リドラー史上、最も残忍でダークなオカルトホラー
Dark Knight, Dark City
Batman #454 (Cover: Mike Mignola) ©DC Comics.
(BATMAN #452-454/1990年)
ゴッサムシティ、18世紀。後に第3代合衆国大統領となるトーマス・ジェファーソンを含む6人の男たちは、悪魔召喚の儀式に参加していた。若き少女を生贄にコウモリの悪魔バルバトスを呼び出すが、制御できず彼らはその場から逃げ出してしまう…。
ゴッサムシティ、現在。リドラーから送られてきた謎の解析のため、ゴードンがバットマンを呼び出した。いつものようにゴッサム市警の屋上で話す彼らの前に、リドラーの新たな謎を携えた女性が現れ、屋上から身を投げてしまう。バットマンは謎を解きリドラーを追うが、その後もリドラーはバットマンの目の前で次々と犠牲者と謎を出し続け、赤ん坊の誘拐まで行った。今までのリドラーとは異なる残忍さと事件の脈略のなさに困惑するバットマン。しかし、リドラーのこの一連の不可解な行動は、すべてとある目的のために仕組まれたものだった…。 謎と悪魔とゴッサムの闇の歴史が絡み合い、血の匂いに満ちた、リドラー史上最恐の事件が繰り広げられる。癌になったリドラーのとった行動とは
リドラーがバットマン誕生に関わっていた!?
ジョーカーとの戦争
▶︎リドラーのコミックス登場の歴史を知るにはこちらリドラーを映像で見るには
伝説のドラマの第一話で初実写化!
バットマンのアニメにも、もちろん登場!
ジム・キャリーが演じて話題!
人気ドラマでメイン・キャラクターに!
リドラー最新映画!