ロシア人のDCキャラクター10選

ロシア人のDCキャラクター10選

アメコミには、アメリカ人のみならず世界各国の国籍を持つキャラクターも多く登場する。世界の国々にルーツを持つヒーローや、海外で遭遇するヴィランなど、DCキャラクター達は世界を舞台に活躍している。

そんな世界中のキャラクターの中から、今回はロシア系キャラクターをピックアップ!

冷戦時代にアメリカと二大大国として張り合ったソ連は、アメコミの世界でも大きな存在感を見せていた。社会主義を信奉するロシアのヒーローやアメリカの転覆を狙うヴィランといった、ロシア・ソ連のステレオタイプ的なキャラクターもいれば、国際的なヒーロー達と共にチームの一員として活動するキャラクターもいたりと、その性格は様々。DCコミックで描かれてきたロシアのキャラクター達を紹介!

10位「ピープルズ・ヒーローズ」


The Outsiders #10 ©1986 DC Comics.

初登場:THE OUTSIDERS #10 (1986年)

ハンマー、シックル、ボリショイ、モロトフ、プラウダの五人からなるロシアの諜報チーム、ピープルズ・ヒーローズ。それぞれ特殊能力を持ち、人民の英雄という名を背負う彼らは、母国のためにアメリカのチーム、アウトサイダーズと激闘を繰り広げてきた。しかし、スーサイド・スクワッドとの戦闘で敗北し、殉教者を出すことになってしまう。その後は、軍事チーム「レッドシャドウズ」へと吸収されていった。

9位「ブルートリニティ」


Who’s Who: Update ’88 ©1988 DC Comics.

初登場:THE FLASH #7 (1987年)

フラッシュと戦うため、ソ連によって作り出されたスピードスター集団ブルートリニティ。幼少期から血清を投与されたことでスーパースピードを手に入れた彼らは、フラッシュに連れられてアメリカに渡ったオーロフ博士を取り戻すため、初任務についた。しかし、彼らと同じくオーロフ博士に作り出されたヒーローチーム、レッドトリニティの抵抗に遭い任務に失敗してしまう。

メンバーの一人、クリスティーナ(イワナ)はブルートリニティ参加後にヴァンダル・サヴェッジの手下となり、ヴィランのレディ・フラッシュとなってフラッシュと戦った。その後もサビターやコブラなどと組むが、その度に敗北を繰り返すのだった。

8位「ネガティブウーマン」


Doom Patrol #13 ©1988 DC Comics.

初登場:SHOWCASE #94 (1977年)

奇人スーパーヒーロー集団ドゥーム・パトロールが一度解散した後、メンバーも新たに再結成された新生ドゥーム・パトロールにネガティブウーマンは参加した。もともとソ連軍でパイロットを務めていたバレンチナ・ボストーク中佐は、機体の墜落事故が原因でネガティブパワーを手に入れることとなった。このパワーを使ってチームに貢献した彼女だったが、もともとの持ち主である初代ドゥーム・パトロールのネガティブマンにパワーを返し、チームを去ることとなる。彼女は後に、米国情報組織であるチェックメイトに参加した。

7位「ポジャル」


The Fury of the Firestorm: The Nuclear Men #4 ©2012 DC Comics.

初登場:FIRESTORM #64 (1987年)

ポジャルはロシア版のファイヤーストームで、本名をミハイル・アルカディンという。ファイヤーストームとの戦いの中で、核ミサイルが原因でロニー・レイモンドと融合し、新たなファイヤーストームとなった彼は、その後しばらくファイヤーストームとなって活動していた。炎の精霊となった彼は、精霊達による戦争「エレメンタル・ウォー」の後に分離を果たし、元のポジャルへと戻るのだった。

6位「ボストークX」


Aquaman and the Others #5 ©2014 DC Comics.

初登場:AQUAMAN #7 (2012年)

宇宙飛行士になるべく孤独に育てられた彼は、アクアマンと出会い、彼の作戦部隊アザーズに参加することになる。アトランティスの聖なる7つの武器の一つであるヘルメットを被り、ジェットパックを背負って空を駆けて戦った。ブラックマンタによって殺されたが、新たなボストークが彼の後を継ぎ、アザーズに参加した。

5位「コンスタンティン・コバール」


New Titans #94 ©1993 DC Comics.

初登場:TEEN TITANS #18 (1968年)

ロシアのティーン・ヒーローであるレッドスターことレオニード・コバールの父コンスタンティンは、ロシアのサイボーグ集団メタメンを率いて息子レッドスターの前に立ちはだかった。

コミックスではごく少ない登場回数だったが、ドラマ『ARROW/アロー』では、シーズン5の回想パートで強い印象を残す敵キャラクターとして登場した。ロシアに潜入したオリバー・クイーンを苦しめる犯罪組織の元締めをドルフ・ラングレンが演じている。

4位「ロケットレッド」


Who’s Who in the DC Universe #4 ©1990 DC Comics.

初登場:GREEN LANTERN CORPS #208 (1987年)

ロケットレッドはロシアの軍事チームで、特殊なパワードスーツに身を包み、メタヒューマンをはじめとした他国の脅威から祖国を守っている。彼らのスーツは、共産主義と母星の政治システムに親和性を見出した、グリーンランタンのキロウォグによってデザインされたものだ。彼らのメンバーのうち、ドミトリ・プーシキンとガブリル・イワノーヴィチという2人はジャスティス・リーグ・インターナショナルにも参加し、国際平和にも貢献している。

3位「レッドスター」


Who’s Who: The Definitive Directory of the DC Universe #19 ©1986 DC Comics.

初登場:TEEN TITANS #18 (1968年)

10代だったレオニード・コバールは、偶然にも廃棄された宇宙船を発見し、そこから放射されるエネルギーを浴びたことでスーパーパワーを得た。当初スターファイヤーと名乗っていた彼は、ティーン・タイタンズと微妙な緊張関係を保ちながら何度か共闘していたが、犯罪カルテルであるワイルドビースト・ソサエティをめぐる動乱の中で自分自身もタイタンズに参加し、その名をレッドスターと改めた。2年間の在籍の後にチームを離脱してからも、ロシアを代表するスーパーヒーローとして活動を続けている。

2位「KGビースト」


Robin #12 ©1994 DC Comics.

初登場:BATMAN #417 (1988年)

KGビーストことアナトーリ・クニャゼフは、元KGBの暗殺者で、格闘術から武器の扱いまで様々な暗殺術を習得した、鉄の意志を持ったスーパーヴィランだ。バットマンの名作『10ナイツ・オブ・ビースト』で初登場。アメリカの軍事計画を潰すべく、市民の犠牲も厭わず要人の抹殺を遂行するスーパーヴィランとして描かれた。戦いの中で左手を失うが、その腕に高性能銃を装着し、より強力な殺し屋となった。それ以来バットマンの強敵の一人として、ソ連崩壊以降も度々ゴッサムシティに現れ、バットマンやファミリーを苦しめている。特にナイトウィングの頭を打ち抜き、記憶喪失となるほどの致命傷を与えた時は、バットマンに強烈な精神的苦痛をもたらした。

ドラマ『ARROW/アロー』でもシーズン1から度々登場しており、時にオリバー・クイーンの協力者として、時に彼を憎むロシアン・マフィアのボスとして、様々な角度から描かれた。

1位「スーパーマン(レッド・サン)」


Superman: Red Son #1 ©2003 DC Comics.

初登場:SUPERMAN: RED SON #1 (2003年)

「スーパーマンがアメリカではなく、ソ連に飛来していたとしたら、一体どんな世界になっていたのか?」そんな別世界を描いた作品が『スーパーマン:レッド・サン』である。スーパーマンの人助けの信条はそのままに、強権的な世界に降り立ったスーパーマンが、社会主義拡大の中で世界平和を目指して世界のリーダーとなっていくというストーリーは、ただの「もしも」に止まらない、自由や正義、平和、力といったものの意味を問いただす傑作となっている。おなじみの「S」マークではなく、「ハンマーと鎌」というソ連の象徴を胸につけたスーパーマンは、世界の全てを見通すビッグ・ブラザーであり、私たちがよく知るスーパーマンの鏡となる存在となっている。

今回は国籍別キャラクター紹介シリーズとして、ロシア人キャラクターを選んでみました。今後、そのほか世界各国の特集もしていきますので、お楽しみに!

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